Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第一回 書き起こし その4

8月24日(金)に開催された「Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第一回」の書き起こしです。


中島:さて、次の話は自動運転車の話をしたいんですが、私自動車業界でもやってるので。その自動車運転が実用化された世界で世の中変わると思うんですよ。やっぱ自動車は持つものから必要に応じて呼び出して使うものになるし。

夏野:それでね。その自動運転がもたらす社会の話をする前にですね。そこに至る道をどうつくるかっていう話をぜひ。実はね、これが重要だと僕は思ってます。中島さん僕もテスラドライバーなんですよ。僕はもうテスラを4年乗っていて、もう高速道路は完全自動運転ですよ。テスラは。僕は湘南藤沢キャンパス行くんで、東名でずっとメールを打ってますからね。自分で運転するよりはるかに安全ですよ。絶対ぶつからないし。絶対横にもそれないし。ずーっと定常スピードでね。フリーウェイなら全然問題ないじゃないですか。

中島:放送中ですけどいいんですか?そんなこと言っても。まぁ、いいですね。ネット放送だし。

夏野:ところが、一般道は本当に自動運転がワークするかってというこの命題。

中島:難しいですよね。

夏野:そうなの。でっ、もしかしたら日本の本命はレベル3とか4じゃなくて。トヨタがパレットかなんか言っていて30年後にそれ目指すのはかまわないんだけど、過渡期はずっとレベル2.5でいいんじゃないかと。

中島:あぁ、そういう考えもありますね

夏野:レベル2.5って何かというと高速道路は完全自動運転を前提として作るけど一般道は自動運転じゃないことを前提のまんまやるみたいな。

中島:テスラはそうですね。

夏野:でっ、なんでかって言うと道路交通法なんですよ。だって道路交通法ほど守られてない法律はないですからね。でも自動運転車は道路交通法通りに走るんですよ。つまり自動運転車が1台いるだけで大渋滞になります。おばあちゃんが歩道の脇に立ってるだけで全部止まります。
でっ、おばあちゃんは実は電話してたみたいな。こういうことが起こる。つまり、教習車が溢れるってことになります。これはねぇ、もう大混乱です。 こういうことを分かっていて日本の自動車メーカーはレベル3、レベル4が本命だとか言ってんのかと僕は聞きたい。
レベル2.5にチューンした技術開発と、レベル3、4を本気で目指す技術開発は全然違いますからね。

むしろレベル2.5を目指すんだったら高速道路側とか ETC のレーンとかのあり方も全部変えていけるんで、だからレベル2.5社会をまず1回目指し、その後にレベル4やった方がいいんじゃないかと思っているんです。

中島: 実はわたしがシンギュラリティソサエティを始めた時に、メンバーがやってもらってもよいんだけど、実際のプロジェクトをいくつか立ち上げて、それを実現するための設計をしソフトウェアを作りあげて出来ればサービスまで持ってくってことしたい。その一つを私はバス2.0って呼んでるんですけど、その乗合バスサービスなんですよね。

まず技術的な問題を除き、法的問題も無視し、自動運転が実現され、法規制も解けた時の世界を考えると、要はボタンひとつで、スマホアプリを使ってもいいし、Amazon ダッシュボタンみたいな病院ボタンていうのあってそれをおじいちゃんが押すと車がパット迎えに来てくれて病院まで連れてってくれるって言う世の中。それは技術的にも法律的にも乗り越えさえすれば10年後にはやってきてもいいんだけど、多分それをちゃんと自動運転で作ろうとすると10年じゃ作れないと思うんですよ。特に一般道の問題があるから。

で、みんなやっぱ自動運転とか目指して作ってますけど、その本当の意味での自動運転のメリットが出るのはもっと先になるような気がするので、今言ったようなサービス、Amazon ダッシュボタンみたいな病院ボタンを市町村が配っておじいちゃんが押すと車が迎えに来てくれるって言うサービスを人間が運転する車で作れないかな。

夏野: Uberですよね。Uberってほとんどそうですよね。

中島:Uberって、日本に入ってこれないですか。

夏野:川鍋ですよ。川鍋。日本交通の川鍋がロビーイングしてるからですよ。

中島:なので、NPOという敵対しない、そのなんて言うの。

夏野:ただ、僕は、例えばね。高速道路の自動運転レベル2.5を全ての商用トラック飛ばすに義務付けるとかを日本がやったら一気に進化すると思うんですよね。

中島:あっ、僕、5年前から言ってる中島ノミクスっていうのがあって、今からでも遅くないんだけど、2020年オリンピックの年からは第二高速は自動運転付きの車しか走れないっていう法律を今作るんですよ。本当は5年前に作って欲しかったんだけど。

それを作ったら世の中変わりますよ。すごい進化圧になって自動車メーカー頑張るしかないじゃないですか。特にトラックとか。それこそ政治がやるべき仕事だなと僕は思いますけどね。

夏野:ただ、政治家も政策をつくる時はまずヒアリングするんですよね。経産省の自動車課の課長とかと話するとそういうアイディアはいいですねと言って、今度はの自動車会社を呼んでヒアリングしちゃうんですよ。そうするとトヨタの人とかが、”いや、レベル3,4をきちんと目指すんでそんな余計なことしてくんなくても大丈夫です。”とか言っちゃうんですよ。だからこの関係者ヒアリングっていうのは、利害関係者なんでしちゃいけないそうですよ。

中島:そうですよね。無理やり進化圧ってのは外からかけるものですよね。

夏野:そう。業界の中の人にヒアリングして、しかも課長って2年単位変わっちゃうんで、またもう一回ヒアリングするんですよ。2年毎に。だから、なかなかね。思い切った政策が出ない。政治家は分かんないんで。どれが本当で何だかよくわかんないから。

中島:日本で突然外圧とか使うじゃないですか。あれも嫌ですね。

夏野:それも、良い意図を思って使えばそれで変わったりもするから。

中島:そういう意図の為の道具になってみてもいいですよね。NPOとして。

夏野:だからその政策提言をバンバンするべきなんですよ。急に菅さんが言い出したでしょ。携帯電話会社は儲け過ぎだ。あと4割下げろって。あれずっと、俺、この4年ぐらい言い続けたのが届いたのかなと思って。

あの兼業規制の禁止。あれも僕、4年くらい前から経産省の委員会とかで言いまくってたんですよ。別に俺のアイデアを取ったとは誰も言わないけど、なんとなくそういう方向になったりするといいので。我々がここでガンガン言ってると、どっか巡り巡ってね、反映される可能性があるっていうのはこのソサエティにすごく期待してることです。

中島:なんかつくりましょうよ。

夏野:もうガンガン出してね。政策提言。

中島:ほら、陰謀論で言うけど、まぁ本当なんですけど。アーミテージ・ナイ・メモっていうアメリカのコンサルタント会社が書いたメモに、自民党が従って政治をしてるとか言われてるけど、なんで外人なんですか。

夏野:いや、別にそれは多分、その分野のことはそっちの方が信憑性があるのかもしれないし。僕も結構渡してたりしてますよ。僕、こういうふうに考えてんですけどって。今、僕、いろんな自民党の政治家に渡してるのは、消費税増税2019年って微妙になってきてるじゃないですか。
”微妙になってきたらいっそのこと軽減税率を1回チャラにして、全ての電子マネー決済とクレカ決済、つまり記録が残る決済を8%のままにして、全ての現金決済を10%にすれば一気に電子マネー国家できますよ”って今言いまわっている。

中島:頭いいですよね。

夏野:あんなもん。外食の場合は10%、家に持って帰ると8%とか意味不明じゃないですか。新聞が8%なんてありえないし、KADOKAWAのここで言うのもなんだけど出版社が何で軽減税率なんだ。ふざけるなみたいな。

中島:関係者にヒヤリングしたからじゃないですか。

夏野:そう。関係者にヒアリングしてるからなんだけど。ということで、そういうのがいいんじゃないかなと。なんか全然採用されなくても言い続けてると、いいなって思う中核にいる人が捕まったら結構行きますよ。ブレイク。だから、皆さん、ここからいっぱい発信していきましょう。
中島:そういう賢い仕組みがいいですよね。

中島:次の話は、自動化と自働化というか、人工知能によって仕事が無くなるとか。

夏野:でもね、よく考えてみてください。今、ここにいらっしゃる皆さんは、多分ね、今、年間の労働時間、2000時間ぐらいでしょ?で、もうすでに仕事は無くなってるんですよ?昔の江戸時代とかって、多分、年間労働時間は5000時間、超えてたと思うんですよ。我々8650時間しか、一年に持ち枠は来ないでしょ。よく寝てる人で3000時間でしょ?8時間寝ると3000時間なんですけど、ということは5,000時間でも、もう今やもう働いてる時間、電通以外はみんな1800時間から2000時間でしょ?もう働き方改革で。何か3000時間は遊んでんですよ、皆さん。くだ巻いて。
もう、ますますこれが「1000時間になってもいいじゃん。」と思えば、思えばね、仕事を失ってんじゃなくて、もう、何か他のことをやる時間が増えてんだって。皆さんが、他の事をやるって事は、また仕事を増やすんですよ。だってシューティングゲームなんてね、2000年前には生まれないですよ、だってそれが仕事だから。でしょ?ディズニーランドなんてね、文明が省力化によってもたらされた、自動化によってもたらされたレジャーなんですよ。どんな AI の時代になったってキャバクラで生身の女の子と飲みたいですよ。でしょ?そこは減らないしないし。人が時間ができると、そこに産業が生まれますから、いいんです。大丈夫。 何の心配もいらない。

中島:じゃ、そのユニバーサル・ベーシックインカムとかいらない?

夏野:ベーシックインカムは僕は入れた方がいいと思ってます。何故かって言うと不安を除去するから。不安を。例えば今、少子化な話でますけど、少子化がなんで起こってるかって簡単ですよね。女性にとって、子供を作るってことは経済的に収入が減るってこと意味しちゃうからです。でも、ベーシックインカムもね、子供の数に比例して増やすベーシックインカムにして欲しいんだ。一世帯あたりじゃなくて。

中島:そうですね。一人当たり。

夏野:一人当たり。それで子供3人ぐらいいると、なんかすげー悠々自適生活できるとかいうのは最高だと思うんですよね。

中島:あのウチ、5人も子供にいるみたいな?

夏野:5人も子供いるから超リッチだぜ!

中島:新しい車買ったみたいな!

夏野:そうそうそう!

中島:もう一人産もうぜ!みたいな!

夏野:いればいるほど、もう何かスゴイみたいな。
それが何でかって言うと、「経済的な不安があるから、やっぱり子供たくさん作ったらまずいかな?」って思うバリアがある。これはもう間違いないですよね。今日本にはですね、シングルマザー、シングルペアレントっていうのが大体150万世帯ぐらいあって、そのうちの親と同居してない、つまり本当に一人親で育ててる家庭ってのが85万世帯あって、この85万世帯の、もう8割以上が貧困世帯なんですよ。それ見ていると、女子は産みたくないよね? なるべく先送りしたいっすよね?35才ぐらいに、なってくると急に「やっぱり1人ぐらい子供作った方がいいかな?」とか言って、治療始めちゃうんですけど。そういうのがいびつなんですよ。これ経済なんですね。やっぱり、だからベーシックインカムみたいなものは絶対必要。種としての日本が存続するために。

中島:まず子供だけのベーシックインカムがいいかもしれませんね。

夏野:子供世帯?あぁ、まぁそれも有りかもしんないけど、まぁ、あの病気とかね。他のこともあるんで。ベーシックインカムを入れたらいいと思いますよ。あの人頭制で。

中島:教育はどう思います?

夏野:これから教育はもう今はもうどんどん無償化は進んでるから、子供が少なくなってるからも、無償化もできるんですよ。だからは事実上、今、東京私立高校も無償化されましたから。日本の国立大学なんてほとんど無償みたいなもんですよね。
だから日本の場合は、大学までほとんど無償っていう人、いっぱいいる。
公立高校、公立小学校、公立高校で公立大、国立、公立行っちゃえば、ほとんど無料ですよ。

中島:でも、あまり大学生、勉強しないですよね。日本はね。

夏野:だから、それは企業の問題だと思っていて。企業が何を勉強したのか、とかは関係なくなったから。だから、日大のアメフト部とか絶対押しちゃダメですよ。あ、分かんないかな、中島さんはわからないかな。体育会系とか撲滅した方が良いと思ったんですよね。

中島: はははは。

夏野:いらないもん。

中島:でも結構体育会、就職でいいんですよね?

夏野:でも、繋がりあるから、でも勉強しない典型ですよ。
体育会系の奴は。僕の授業にもいますけど。全然勉強しないもんね。でも出席はするんです。寝てる。だから大学の成績っていうのは、アメリカでは結構どこの会社に就職するにも、もうやばいですよ 。GPA どれくらいいって。日本は関係なから勉強しないの。

中島:大学出てると差がつきますよね。すごくね。アメリカの大学で、、、。

夏野:で、良い点で上位5%入ってたりすると、イヴァンカはそうなんだけど、ユーペン、ペンシルバニア大学の上位5%に入っていますからね。あれは頭いいんですよ、親父と違って。

(続く)