Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第一回 書き起こし その5

8月24日(金)に開催された「Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第一回」の書き起こしです。


中島:今度は貧富の差と民主主義。人工知能に限らないんですけど、テクノロジーが進化してきて一人当たりの生産効率が上がってくると富が偏ることになるじゃないですか。その機会をうまく使った人経営者にお金がいく。

夏野:それは日本のような税率の高い国ではあんまり起きないと思いますよ。今、日本社会ってどういうことになってるかって言うとですね、年収3000万円ぐらい超えたとこから殆ど50%ぐらい取られてるんですよ。税金で。これが何を意味してるかなんですけど、年収1億とか言うとなんかすごい人とか思いません?でも東京に家建てられないすよ。たまんないから、全然。
それに対して親が東京の一等地に家を持ってたりすると、もう年収一千万でもそのお金全部使って遊べるから、すごいリッチな生活ができるんですよ。
つまり、日本は所得格差は大したことないんです。資産格差の国なんですよ。だから、学生とか見てても面白いですよ。親が資産を持っているか持ってないかで、下宿はしなくていいわ、家帰ると三食全部ついてるし、いいとこ住んでてとか。もう20代とかだと実家から出ないですよ、みんな。
一ヶ月30万あったら結構遊べるよね。
そん中から家賃出したりなんだりしてたらもうとんでもない訳ですよ。どんなに自分の力があっても年収1億円以上の人っていうのは今日本で300人ぐらいかな。上場会社1億以上だと全部も名前でちゃうんで。自己経営の人がいると思うから何千人かしかいないでしょ。でもそういう人たちも昔からの名家には絶対勝てないって言う階級社会なんですよ。この国は。
でっ、これを何とかしようと思うと唯一の手法は起業で。中身どうでもいいから IPO をして株でやる。
これが今のベンチャー企業の経営者のマインドセットです。

中島:だからFX。

夏野:うん。FXだろうがなんだろうがもう上場できりゃいいよ。だから今AIベンチャーとかいっぱいあるけど、これAIか?っていうのいっぱいあるでしょ。でもAIって言うとバズるからとか言って、上場目当てだから。今はもうあれですよ。ブロックチェーンですよ。それブロックチェーンか?みたいのがあるんだけど、もうブロックチェーンブームでしょ。それは、資産を持ってる家に生まれた鳩山さんに追いつくための唯一の手段が上場なんですよ。

中島:ちょっと、悲しいですね。

夏野:いや、でも本当にそうなんですよ。でっ、アメリカの企業が結構すぐ潰れちゃうじゃないですか。結構すぐ。GEなんてあんなに凄かったのに、なんでこんなダメになっちゃったんだ。あれ簡単なんですよ。利益が出てる時に株主と従業員にバンバン分配するんです。バンバン。だから、すごい絶頂期のモトローラなんかに入った社員なんか、普通の社員とかで10億とか20億とか全然持ってるやついっぱいいるんですよ。

中島:Microsoftもそうでしたよ。

夏野:なんでかって言うと、利益が出てるとそれを社員と株主に配当しと言って還元しちゃうんですよ。日本の会社は今ね、上場会社の内部留保でなんと400兆円超えちゃいましたよ。でっ、僕なんか1兆7000億収入稼いでたんですよ。あのi-modeの時。で給料は2千万。ストックオプションなし。分配しないの。

中島: あんまりちゃんと言う人はいないけど、例えばマークザッカーバーグがべらぼうに金持ってのは分かるじゃないですか。でも実はそれだけじゃなくて、多分そのFacebookに勤めてたおかげで1億円以上の財産を作れたのはたぶん5000人ぐらいますよ。

夏野:うん、いると思うなぁ。

中島:Microsoftも5000人は確実にいると思う。

夏野:もっといるんじゃないですか。本当に短期間しか勤めてないけど、セールスの仕事で結構成果出したやつとか3億円とかもらってたもん。

中島:それは本当に普通に起こっているんですよ。別に有名な人じゃなくて。

夏野:全然誰も知らない人よ。でもそういう感じ。今、僕はOracleの取締役やってるんで。Oracleなんかも。外資系に入ると本当にそういう億単位のストックオプション普通に出てますよ。だから日本企業だけなんですよ。その全部溜め込んでて出してこない。配当もしないし、分配もしない、だから潰れない。

中島:僕の仲のいいエンジニアでちょうど90年代一緒にMicrosoftにいて、僕は自分で会社作ったんだけどそいつは2000年に Google に転職し、2005年にFacebookに転職し。もうやたら美味しい思いしまくりですよ。その普通に日本で真面目に働いで生涯賃金みたいのを…

夏野:そうですね。ただね、それすごく羨望の的なんで美味しい思いしまくりって表現を中島さんはされたけど。日本では美味しい思いしまくりっていうのは、全然実績がなくても安定してることを美味しい思いと言うので。その人の場合、やっぱり実績があるから採られるわけじゃないですか。だからちょっと美味しい思いの概念が日本とアメリカ全然違うの。
能力なければね、本当にあっという間にクビになるし。いいんですよそれで。 向き不向きもあるし。

中島: でっ、こういう話になるとちょっと持ってきにくいんですけど。貧富の差が広がると僕は民主主義の危機じゃないかなと思うのもあるんですよ。やっぱトランプが大統領になったのは結構僕にとってはショックで、あんな奴がなるわけないんですよ、本来なら。

夏野:ただねー、僕も同じ大学なんですよ。ユーペン(ペンシルバニア大学)なんですよ、トランプって。僕もユーペンなんで。

中島:同じ大学。

夏野:同じ大学だから言うわけじゃないけど、やっぱりアメリカの政治の仕組みって大統領に権限は集中しているんだが、だがね、例えば外交で言うと結構うまくいってるじゃないですか。
トランプ外交素人だから結構マティスさんに任せちゃったりするからさ。だから、結構オバマがなかなか決断できなかったことをバンバンやったりしちゃうんですよ。
だからシステムって面白いのは、やっぱりシステムをどういう風に作っておくべきなのかなと。あの内政は混乱ですよ。だから米中のあれもめちゃくちゃですよ。めちゃくちゃなこともいっぱいやってんだけど、関心ないところは結構うまく回ってるんですよ。

中島:そうですね。

夏野:トランプが関心なければ、結構そこを上手く回っているんですよ。

中島:わかんないからね。

夏野:わかんないから。これは面白いなー、面白いことが起きるんだなっていう目を持っています。でっ、トランプがわけわかんないことやってるのは、日本にとってはすごいチャンスなんですよ。

中島:そうですよ。

夏野:今だってG8とかサミットとか行ったら安倍さんの存在感めちゃすごいですからね。あのトランプに鈴つけられるのはミスター安倍しかいないんじゃないかってみんな思ってますよ。あのマクロンとか。あのカナダの若い首相とかを、めっちゃ馬鹿にしてるんですよね、トランプって。
そんな政治しかやってこなくて、全然金も稼げないヤツが何だって。だから安倍さん、鈴をつけるのにすごい良い立ち位置にいるんで。これはちょっと日本チャンスなんだよなぁ。

中島:うん。でっ、トランプは今までの大統領が壊せなかったことを壊せる人なので、色々チャンスではありますよね。

夏野:結構トランプさん一期で多分終わると思うんで。もう自分の代わりにイヴァンカを立てるかもしれないんで、日本はこの間に早くいろんなことで主導権をとって欲しいなと思いますね。

中島: はい

中島:次は、監視社会とプライバシー。中国、すごいことになってますね。

夏野:あの、これね、皆さん、どう思われてんのかなと思うんですけど、逆に言うとですね、日本も監視社会です。

中島:自動車のが、すごいすよね、今。

夏野:監視社会っていう意味では、個人を特定して、貶めたり、なんだりって意味では、日本では文春砲っていうのがありしてね。

中島:ははは。

夏野:テレビに出てる人間の、不倫そんなやばいかっていう話なんですよ。
そんなミュージシャンが、ベッキーと不倫してたことが、そんなに大きな問題かっていうぐらいに、書かれちゃうですね。これは中国の監視社会と全く一緒で、中国、いろんなとこにカメラあるでしょ。で、日本人の有力なビジネスマンが、どこの女の子とホテル入ったとか全部持ってますよ。履歴。全部。携帯の誰と誰が交信したっていう、主要人物の携帯電話、全部ウォッチしていますからね。
だから、あの中国の起業家とかって、1ヶ月単位で買える、香港の市場から買ってきたような携帯と、自分の携帯をちゃんと持ってます。二つ。スマホも。
だから、中国政府がトラックできない可能性が高いやつと、別々に持ってる。弱み握られるんで。このプライバシーの問題っていうのは、一般市民である限りどうでもいいんですよ。悪いことするやつか、有名になった人がやばいんです。
ていう話を、なんか朝日新聞が仰々しく報道するから、一般人である限り、お前が全然大丈夫だよっていうような話まで、プライバシーっていう国になっちゃったんですね、日本。だから日本やばいです。皆、普通の人のプライバシーは、ものすごいマイナンバー隠したりして、守られてるかもしんないけど、ちょっとでも有名になったりちょっとでも尖ったりしたら、もうプライバシーないですよ。

中島:夏野さん、駄目じゃないですか。

夏野:僕ダメですよね。だから、うち、文春来ちゃったんですよ。

中島:きちゃったんですか?

夏野:ピンポーンって。 何の話かと思ったら、弟の話でした

中島:嫌ですよね。家族のこと。

夏野:弟のセクハラの話か、なんかできましたね。うち。僕なんか狙われるからやばいです。

絶対、女の子と二人でご飯食べに行けないですよ。四人でいきます。

中島:わかりました。
仮想現実と Amazon 。少子高齢化の話をしなきゃいけなかったんですけど、せっかくなら一緒に、最近なんだっけ、バーチャルワイフみたいな出たじゃないですか、日本で。このくらいの。

夏野:はいはいはい、ワイフっていうか、3Dで話しかけてくれて、つまり、 Amazon Echo がリアルな、3D 画像の女の子がAmazon Alexa チャンになってるみたいな感じね。

中島:いかにも日本ですよね。 Microsoft も、Microsoft Assistant っていうのを作った時に、日本はなんかすごいかわいい秘書キャラだったのに、アメリカはセクハラになるのは嫌だから、クリップだっけ?何か情けない話なんですけど、でもあれは日本ならではかなと思うけど、そういう仮想、別にバーチャルリアリティである必要はないんだけど、仮想現実とか、そういうものに、そもそも二次元の女の子の方がいいとか言う男もいるぐらいだから、それと実は少子高齢化は、つながっちゃうんじゃないかなと僕は少し心配して。

夏野:僕はあんまりそう思ってないです。何故かって言うとあの別に、これも経済の話なんですけど、子供たくさん欲しいって言うのは、やっぱり経済的な余裕がある人なんですね。だから、二次元がなくなっても、子供作んないです。二次元があるから、生身の女の子に行かないわけじゃないから。生身の女の子、お金もかかるし、うるさいし、結婚すると態度でかくなるし、その曲子供ができら、自分のお小遣いが減っちゃうから、嫌なんです。

中島:でも結局、、、

夏野:経済です。

中島:二次元のほうが安いじゃないですか。

夏野:結構高いんです。着替えさせなきゃいけないし。

中島:ははは

夏野:パーツがどんどんお金かかるから。ガチャと一緒にですね。これから VR 系はどんどんパーツが高くなってると思いますよ。

中島:ベンチャー企業はそっちに走らないようにね

夏野:スキルがね、スキルをダウンロードするために、すごい働くとなると思う。

中島: 昔、ゴルフゲームで、秘書さん、なんだっけ、キャディーさん着替えさせる、あれすごくって。

夏野:そういう感じになっちゃうと思います。レアアイテム。

中島:だれだっけ、(会場にいる人を指差して)山本さんだっけ。あれに、やたら金突っ込んでいたの。はい、そうですよね。思い出した。

夏野:スピルバーグが作った最新の映画ご覧なりました?レディーなんとかって。あれ、面白いね。あれも仮想世界と現実世界で、人口増えちゃって、めちゃくちゃになっちゃってる、2045年の世界観を、ものすごい出してる面白い映画ですよ。ぜひ。さすがスピルバーグって感じ。日本が随所に出てくるんで面白いですよ。

中島:私も結構好きで、Oculus Go を買って、あれはピント合わないんで、今度のあれを買ったんですよ。Magic Leap だっけ。あれ結構いいですよ。

夏野:僕はPSVRなんですけど、僕は今のところ PSVR で最高のコンテンツはシアターモードだと思ってます。シアターモードっていうのがあって、ブルーレイを入れていると、PSVRで見ると、自分が映画館の席に座ってるっていう状況に再現されて、目の前にあるスクリーンで映画やるんですよ。入れたブルーレイが。これ最高ですよ。これで隣に佐々木希ちゃんがいたら、一万円払いますよ。

中島:それは作れるじゃないですか。

夏野:だから、それを俺、ソニーの人に言ってんだけど、「それはゲームのための、、」「えー、それ思いつかなかった、、、」とか言って、まだ実現していない。
ねー、隣に可愛い子と一緒にデートできたら、素晴らしいと思いません?

中島:そうですね、はい。わかります。

中島: これが、結構メッセージ性を持ったもので、未来を設計するこれからの世代の人達に、どういうメッセージを届けようかと。

夏野:やっぱりね、こんな面白い時代ないと思うんですよ。だって毎年のように新しい製品が出てくるでしょ。で、新しいサービスが生まれ、10年前にはなかったようなものが、10年後には全員みんなが使ってるとかね。iPhone出てきてまだ10年ですからね。
と言うように、こんな面白い時代に生きてるからには、ちょっと人生楽しみ尽くしましょうよ、と僕は言いたい。是非ね、もう新しいもの、なんでも試しません?
家はaiboちゃんもいるしね、今、うちのリアルな犬と大喧嘩してるんですけど、もーリアルな犬が怒っちゃって、aiboが来たから、もうめちゃめちゃライバル心むき出しなんですけど。でもTeslaも乗ったほうがいいし、なんか新しい、面白い商品とか、全部試して、全部、ネットのサービスとかも、そうなんですけど、僕はもう食わず嫌いしないで、全部試す。なんでも。ダメなものもいっぱいあります。ソニーのリモコンとかひどかった。今、誰かであげようと思って、会社に持ってきてますけど。試すと、半分ぐらいは、どうしようもない商品なんですけど、でも面白い。こんなに面白い時代はないですよね。
そういうものに触れて行くと、やっぱり自分の発想も広がって行くじゃないですか。それが全然関係ないところで使われたらどうなるか?とか、そういう発想も広がるんで、是非ね、食わず嫌いしないで、新しいものどんどんトライしてほしい。やりましょうよ、皆さん。

中島:突然思い出したんですけど、サロンの申し込みはDMMサロンだって僕言いましたっけ?言ってないかな。 DMM サロンなんですよ。今、DMMサロンのページに行くと新着のとこに出ていますので、もし興味があったら申し込んでください。

夏野:FXやってますけどね。

中島:色々、サロンっぽいものを調べたんですけど、なんかすごい地味な、なんか会員、テニスクラブとかが使ってる、テニステニス会員募集システムみたいな作ってる会社とかもあって、なんか地味なんです よ、UI とかが。信じられない、なんか昭和の、昭和はなかったか、昭和のような UI のところしかなくて。一番、ページセンスがいいのがDMMサロンで、DMMって言うとね、ちょっと別のことしか思い浮かばないんだけど、ま、いいかなと。DMMさんも色々としているみたいで。

夏野:ま、ツールですから。

中島:はい、ツールですね。まぁ、コインのビジネスもね、ちょっと困ったもんですね。

夏野:なんか、そのー、アメリカって結構そのしばらく投資家やってたんだけど、また実業やり出す人とか、それからまぁもう本当に、はやばやと引退しちゃう30代のやつとか、なんか生き方みんなバラバラじゃないですか。で、何歳になっても、もう一回やろうと思ったら、また全然できるじゃないですか。

中島:私だからマイクロソフトにいて、40の時に会社辞めて起業して、一回会社を売ってそこから学校に戻ってMBAとったんですよ。
なんでMBAを取ったかって言うと、会社を作って売るまでのプロセスの間に、いろんな話が出てきたんですけど、CFOも雇ってたんだけど、結構、会話がわからなかったりして。でも、CEOだから、何か知ってフリして、フンフンフンみたいなこと言ってたんだけど、
ちょっと、あの知らなかった会話を覚えなきゃいけないなってことで、MBAを取ったんですけど、そういうことが平気でできるし、みんなしてるんですよ。

夏野:大学院とか行くと、あらゆる年齢層の人が来ている。本当、70になって MBAとんの?って人もいますよね。だからそういう風になってもいいんじゃないかなって思うんですよね、日本って。せっかく高齢化社会になって、でも人手不足なんでも、死ぬまで働くのは当たり前でいいと思うんですよ。

中島:そう、そのなかで、がんと働いて、ちょっと休んで学校戻って、また働いて。途中で、あ、ゴルファーになろうと思って、ゴルフ目指して、やっぱり諦めて。あってもいいんですよえ。

夏野:世界一周行って全部財産使い果たして、もう一回ゼロから頑張るとかさ。なんかぜんぜんいろんな生き方、あっていいと思う。それのなんか最初の軍団になりましょう、皆さん。
人生長いし、面白いときに生きているから。なんでもやれるんで、今。 ぜひ。

中島:ということで、話としてはここで終わりで、質疑応答コーナーがあります。

(対談はここまで)